2012年4月アーカイブ

谷中から根津への散策の途中で出くわした風景。こういうアーケードが残っていることは奇跡かもしれない。
木造天井、天窓・・・・ほとんど他で見かけることはない。
居酒屋も数件見えるので、左党としては次回は夜に来てみたい。
谷中のアーケード.JPG

通勤路の樹木である。雨の中でしばらく見ていると、それはまるでさざ波がごとく静かに息づいている。
樹には精霊が宿っているという。樹は気か、確かにそのようにも思えてくる。
私が少し動けば、さざ波の象形も少しだけ変容した姿を見せる。通勤路もなかなか味なものである。

さざなみ樹木.JPG

今年も目黒川に桜が咲いた。但し、早朝しか桜を愛でることは出来ない。
元来この両岸は歩くだけのスペースなのだが、いつの間にかこの時期にはいつも露店が激増し、そこかしこ埃もかまわず宴会が開かれている。
目黒川桜.jpgのサムネイル画像

目黒川から15分ほど歩けば、自衛隊東山駐屯地がある。
桜の時期だけ基地内の桜並木を通り抜けすることができる。混雑を避けてゆっくりと桜を楽しむにはこちらが
お薦め。が、飲食はご法度。念のため。
桜通りぬけ1.JPGのサムネイル画像

それにしても自衛隊基地内の桜は見事である。
樹齢の短いソメイヨシノのこと、植木職人さんと樹医さんの苦労がしのばれる。
永く楽しませてほしいものだ。

通りぬけ幹.jpgのサムネイル画像のサムネイル画像

東京駅が設計当時の姿にリニュアールされた。
なぜか東京駅は、ある年代の人にとってはかなり思い入れがあるらしい。

企業PR誌の表紙写真の打合せで、クライアント某氏の強い意向があった。
「表紙は東京駅の写真にしたい。東京駅こそが東京のシンボルである等々・・・」
数日後の早朝に東京駅で行われた表紙撮影での某氏の感慨深い顔を、リニューアルされた東京駅を眺がめながら思いだした。東京駅は某氏にとって、まさに青春シンボルであったと・・・。30年近く前の制作現場のことである。

東京駅2.jpg

品川海雲寺本堂の天井は纏の絵で覆われている。
それにしても纏の意匠のなんと多彩なことか。
天井まとい2.JPGのサムネイル画像

もっとも纏は火消し場所を示す目印としての機能を有し、自分たちの組を表すものなので、他との差別化を図る様々なデザインが生まれたのもうなずける。
江戸時代のデザインは、衣装、装具から瓦版、戯画、引札、千社札などの摺物、今日で言うグラフィックスであるが
実に多彩なデザイン展開を見せる。
この纏絵もまるでひとつひとつの箱に入ったオブジェのようでもあり惚れぼれするデザイン構成ではないか。

天井まとい絵.JPG

奉納額も多い。なかに浪曲師広沢虎造夫妻の奉納額があった。
昭和拾年拾弐月とある。年譜によればラジオで人気が沸騰していた広沢虎造が、初めてレコードを吹き込んだのが
この頃らしい。すでに浪曲界のスターであったようだが、レコードの成功を祈願して曲師の妻とともに奉納したの
だろうか。
奉納額もレリーフ、板絵、銭絵など工夫を凝らしたデザインも多く珍しいガラス絵の奉納額もあり、観る者を楽しませてくれる。
 
広沢額2.JPG 
珍しいガラス絵の奉納額
ガラス絵.jpg


自宅前の幼稚園の庭に咲いたりんごの花。
幼稚園の桜、ツツジ、葡萄、さくらんぼ、キューイ、薔薇が折々に街の景観をつくってくれる。

りんごの花.JPG

多摩川沿いの整備された緑地帯からは少し外れた、まさに隙間と言ってもいい小さな空き地である。
ごくありふれたこの風景は、以外にも久しく見ることのなかった春の風景であったことに気づいた。
たんぽぽ.JPG

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