2015年9月アーカイブ

門鶴亀.jpg

屋根付き冠木門のある住宅は時々見かけるが、石の鶴亀が鎮座するのは今時珍しい。
なにか良いことに出会ったようで、つい気分も良くなり散歩の足も軽くなる。
そういえば、私が育った田舎の家は普通の民家であったが、小障子には鶴が飛んでいたし、欄間は鶴と亀であったのを記憶している。
鶴亀と日本人の暮らしとは思いの外深く多岐にわたり関わっている。
枯山水の造園はもちろんのこと、欄間彫刻や釘隠しなど建築関連の造形物や家具に始まり装身具や着物、紋章、食器や身辺の小物類にいたるまで実に多くの鶴亀の意匠がある。
鶴亀は施設名や店舗名(介護施設、温泉、銭湯施設、ラーメン店、寿司店、食堂等)、商品名(日本酒銘、和菓子類、和弁当、醤油など)にも多い。
落語「鶴亀」はお正月の高座には必ずかけられるし、謡曲、長唄、常磐津にも謡われている。
ところで、鶴と亀の歌詞がある「かごめかごめ」は誰もが子供の頃に歌った経験があるだろう。この歌の解釈は、仏教の輪廻転生、陰陽道、嫁姑の関係から徳川埋蔵金、ユダヤの秘宝等に関わる解釈と諸説あるそうだ。これもまた興味深い。

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